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乙一は怖い・・・そして時々、ソソる。
何作か読んだ中で、忘れられない作品が短編集『ZOO』に収められた1編、『SEVEN ROOMS』(←映像化されている?らしい)。拉致・監禁、快楽殺人鬼。
そして、やがて気付く死の法則。残虐シーンがと言うより、閉塞空間の中に閉じ込められること、精神的に追い詰められる様が恐怖。自分の過去に何ぞトラウマがあるんじゃないかと思ってしまうくらい、これは怖かった。
そして『GOTH』シリーズ。底の知れない闇を心に飼っている少年と、美しい少女。
灯りに虫が引き寄せられるように…いや、食虫植物に引き寄せられるように、と言った方が近いかな。妖しく、ちょっとイケナイ気分にさせられる、ソソられてしまう。
危険な香は何故にこうも芳しいものなんだろう。いつか書いた“脳のAha体験”ってヤツなのかなあ。
今日、挙げるのは、乙一さん著作の『銃とチョコレート』。
うわ! 字、デカっ!・・・と思ったら、うひょー!なんと!!児童文学でした(それにしても漢字は平仮名で表記せず、漢字で表記し、ルビをふった方が逆に親切ではなかろうかと)乙一の子供向け作品ってかなり衝撃的。読ませて大丈夫なのか、子どもは^^;。
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↓何気に重大なネタばれあり。危険。
序盤、世を騒がす怪盗“GODIVA”(ゴディバ)を追う、キャスト3名…探偵ロイズ、助手のブラウニー、ロイズを英雄視するリンツ少年らが、それぞれシャーロック・ホームズ&ワトソン君、小林君(←少年探偵団)といった具合で、いかにも「清く正しい少年少女向け」に書かれた王道の探偵・推理小説。ええっ~って感じ(結局、乙一らしさ、を期待する私^^;)ですが、しかし読み進める内、物語は歪まされ、一転、二転、三転・・・真実は、正義はどこに?!
ホームズも阿片やってたし、金田一も明智小五郎も犯人の女の色香に惑わされていたし(子ども向けの本にはそうした場面は描かれてないと思うが)、
名探偵たるもの、ちょっと退廃的で、悪の匂いをほのかに漂わせてこそカッコイイと思うのだが、ここに出てくるロイズ探偵はなんちゅーか、単に小ズルイ感じ。ワルならもっと徹底的に悪役に徹すべし。誰を本当の敵役に設定すればいいのか定まらなくて、居心地が悪し。
ともあれ、これは初めての探偵・推理モノには相応しくない。多分。正義と悪の曖昧さ、子どもに理解出来ない…ってか、してはいけない。「真実はいつもひとつ!!」ってコナンも言ってることだしね(?)。