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おとなの(?)読書感想文。 絵本から児童書、時代モノ、how to本、ミステリーetc...。あなたの道標になったら幸いです。
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新学期、2日目。
小学生はなんと始業式から授業があるそうで。
そして、幼稚園も小学生も今日から給食、平常授業。
週休2日の弊害ですかね。私なぞ、未だ正月のだらけ気分が抜けないってのに、気の毒な話だな。

さて、今日は「しゃばけ」シリーズの畠中 恵さんの初の現代小説、「百万の手」を。

百万の手 百万の手
畠中 恵

東京創元社 2004-04-22
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父亡き後、母親に異常なほど溺愛され、また過呼吸という病気を持つ少年・夏貴。
ある日、“不審火”で親友の正哉の家が燃える。唯一、外出していた正哉は夏貴の制止を振り切り、家族を救出するため、火の中に飛び込み帰らぬ人となる。…が、夏貴の手元に唯一、形見として残った携帯電話から、正哉が交信してくる。

何故、僕は殺されなければならなかったのか? 
何故、親友は殺されなければならなかったのか?

親友の切なる疑問に答えるべく、親友の敵をとるべく、ふたりは犯人探しを開始する。そして次第に、彼らの出生の“秘密”が明らかになっていく。

・・・と、ここらまでは、amazonなどでも同様の解説がされてると思うのですが、

 ↓凄まじいネタばれアリ。今回かなり辛口。


とにかく、蛇足が多い話。だった気がする・・・んですよ^^;。
まず、携帯電話を通じて、あの世(?)から、こちらの世界に交信してくる、主人公・夏貴の親友、正哉。立場的にはユーレイ、もしくは魂ということになるのだけど、物語の中でかなり重要なポジションを占めてると思われたのに、物語半ばにしてあまりにあっけない幕引きだったこと。ラスト間際、ちらっと存在を匂わせてはみるものの・・・事件解決に向けて、夏貴の相棒には“未来の義父”、東が相応しかったため、リストラされたような気がします。
また、事件解決の何らかの糸口になるか?と思っていた正哉のDNA的妹・和美。…物語半ばで、一家もろとも“安全な土地に引っ越す”という形で姿を消してしまい・・・事件捜査の進行状況はメールで伝えるねみたいな話になってたのに、それきり結局、最後まで姿を現さなかったし。
クローンという形でこの世に生を受けた子ども”の具体例を挙げるために(・・・だけではホントはなかったような感じがあるんだが)登場させたんだろうけど、半端に退場させるなら、動かしすぎ。
まあ、どっちも、エンドロールじゃ“特別出演”扱いだなぁ。

 ジャンルとしても、ファンタジー、青春ミステリー(そんなジャンルあるのかな)、奇憚、火曜サスペンス劇場(?)…欲張りすぎてどれにも当てはまらない。
いい意味で予想外ってのは大歓迎なんだけど、タネだけまいて、収穫を作者さんが忘れちゃってた感じ。アレはどうなりましたかねって、気になる部分もあり。

某雑誌で、タイムリーにもクローン技術について書かれた記事を読んだのだけど・・・
1つの“成功例”をつくるために10の“失敗作”が生まれるんだそうな。
パーマンのコピーロボットは1台と言わず、2台3台くらい欲しいけど、クローンはいらないなぁ。
オンリーワンだからこそ、いいんだよ。

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ギイがhanan
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BlogPetのギイ URL 2007/01/14(Sun)15:14:07 編集
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