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おとなの(?)読書感想文。 絵本から児童書、時代モノ、how to本、ミステリーetc...。あなたの道標になったら幸いです。
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Q&A。それがタイトルである。
質問と答え、それで本書は成り立っている。

Q&A Q&A
恩田 陸

幻冬舎 2004-06-11
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「それでは、これからあなたに幾つかの質問をします…」
旭が丘のスーパーマ-ケットMで起こった“大惨事”ついて、「調査員」が質問し、
見たこと、感じたこと、知っていることについて、ある基準で集められた「対象者」は誠意をもって答える。

調査員vs
テレビの一報を聞き、現場に駆けつけた新聞記者、
スーパーマーケットMの中で、老いた母親とはぐれた主婦、
孫のために工具を買いに来たおじいちゃん、
時間つぶしにやってきた小学生etc…

火事が起こったらしいのです…いや、煙はみえなかったな。
毒ガスがまかれたらしいのです…そういえば、刺激臭が漂っていたような…気がします。
~のようでした。~かもしれません。~と聞きました。
それで…
本当は何があったのですか?」

全く、おっそろしく“巧みに”居心地の悪い話。
なぜ人は暴徒と化して駆け出したのか? 
集団催眠? 集団ヒステリー?…いやいや、大規模火災? 生物兵器を使ったテロリストの犯行?
それとも???
聞き取り調査から少しずつ、事件の外側は]見えてくるものの、「真実」は硬い殻の中から出てこない。。。

何か世の中を震撼させる事件が起こったとして。
まずそこには犯人が必要だ。
何故って、恐怖の対象、怒りの矛先を向けるべきものがないと、ニンゲンは多分、不安になるから。
動機だの、理由なんかは犯人がいれば後からついてくる(…ってか、いくらでもでっちあげられもする)
それらがまるで見えてこないというのは、ものすごくコワイ。


↓ネタバレしてます。

親や子ども、連れ合いロス状態の人々を狙った詐欺とか、地獄絵図的状況から「ひとりだけ」「奇跡的に」「生き残った少女」を新興宗教の教祖様として、崇め奉るってーのは実際、ありそうな話だけれど…終盤、そっちに偏り過ぎちゃって、我に返ってしまった。幼き教祖様の元へ忠告しにやってくる「未来のワタシ」って・・・。そこだけ部分的にSFとかオカルト、もしかしてファンタジー?
病んでる?とみるのか、まんま受け取ればいいのか。。。

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