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おとなの(?)読書感想文。 絵本から児童書、時代モノ、how to本、ミステリーetc...。あなたの道標になったら幸いです。
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時代モノにどっぷりつかっている今日このごろ。
『前巷説百物語』『憑神』『あかんべぇ』を先ほど読了。
全部、時代物。
そんなわけで、生意気な口をきく息子にゃァ「てやんでぇ!」「しゃらくせぇ!」とか言っちまいそうなわけよゥ。

『前巷説・・・』。
「小股潜りの又市」の若き日。
ありとあらゆる損を引き受ける“ゑんまや”の手先として働き、いつか裏渡世の道を歩むまでのお話。周囲が又市を評するに、「青臭い」とか「この若造が」という言葉が頻繁に使われる。ホント、威勢だけはイッチョマエの又市。小悪党、小物。まっとうな(?)悪たれという感じがする。・・・で、ありますから、仕掛けも頭脳プレイというより力技、引かれる図面も又市独自のものでなく仲間の力が大きかったり。
「既刊の3冊を読んだ」「又市ファン」のための本、という感がありましたが・・・お約束の決め台詞、「御行奉為 おんぎょうしたてまつる」の何故が解けたのでヨシとしよう。

憑神 憑神
浅田 次郎

新潮社 2007-04
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『憑神』はつい最近、映画化された浅田次郎さんの本。
御徒士=徒歩で従う武士。お武家でも身分階級的には下級とされる。が、別所家はご先祖の功績により、いざ出陣のときには将軍サマのものと寸分たがわぬ鎧兜を身に着け、影武者として戦地に赴く、といったお役目を任された由緒あるお家であります。
主人公、別所彦四郎は文武に優れながらも家の格、また、次男坊という立場上、辛酸をなめることになります。出世の足がかりとなるはずだった縁組も、跡継ぎができた途端、婚家から冷たくあしらわれて離縁され・・・・・・。
実家に出戻ったところで、別所家の当主たる兄さんは気弱でお気楽者、嫁は鬼嫁ときているから、自分を庇う母親共々肩身の狭い思いをせざるを得ない。

寝付けぬ夜、馴染みの蕎麦屋の親爺に出世祈願の三囲稲荷の話を聞かされ、帰途、折りよく(運悪く?)川端に打ち捨てられたように破れ傾いた“三巡”稲荷を見つけます。
「このようなところに鎮座されておられたとは気づかず・・・・・・ではでは、なにとぞよろしゅう」(本文より)
と無礼を詫び、おどけて手を合わせますが・・・・・・。

↓ネタバレ注意。

3分の2は面白く、残りの1は・・・暗ーい。
ソモソモ幕末の歴史は好きじゃない。近世に近づくにつれて、公式な記録も多く残されているのでしょう。やけにリアル、でもってやたら血生臭い。この『憑神』が幕末という微妙な時代設定であることに少々、後悔。
しかし、人間味あふれる貧乏神や厄病神などとの掛け合いなんぞ、コミカルで楽しく読み進めていたのだけども、戊辰戦争。うわぁ、やっぱり・・・・・・だった。がっかりだーとか思いつつ、泣けてしまう。

・・・・・・・真っ直ぐすぎだよ彦四郎。

実は『憑神』は日曜に書店で購入。他にもしゃばけシリーズ第6弾『ちんぷんかん』(著:畠中恵 新潮社)、『夜は短し歩けよ乙女』(著:森見登美彦 角川書店)も欲しかったのだが、何せウチのオトーサンはBookOffが大好きなので・・・・・・娘が欲しいといった漫画と漫画の間に挟んでこっそり購入(←娘には甘い)。
文庫本を選ぶ辺りが慎ましいね、私。
でも、でも、やっぱ買い物にオトーサンは連れて行きたくないんだよなー、と心から思った日。


あかんべえ あかんべえ
宮部 みゆき

PHP研究所 2002-03-16
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『あかんべぇ』。ネタ、バレてます。
親代わりでもある賄い屋・高田屋の大旦那、七兵衛の世話を受け、深川のとある場所に料理屋を開いた太一郎、多恵夫婦。しかしその土地は“イワク付き”でありました・・・。
夫婦の一人娘、おりんは長く病みつき、一度は三途の川にまで行き着きますが、その土地がイワク付きであったがために、一命を取り留めることに。
玄之助、おみつ、笑い坊、お梅、おどろ髪etc、といったお化けさんが出てくるのですが、おどろ髪のことが詳しく書かれ(過ぎて?)ていて、他のお化けさんの過去・関わりについてがヒジョーにあっさり、えええっコレだけ?!ってくらいサラッと流されてしまっていたのが残念。クライマックスも悪霊さんにはもうひと暴れしてほしかった。。。しかしラスト、何ページかが・・・かーなーり怖かったです。ぞ・ぞ・ぞ。こりゃ全く夏向き。
でもね、オモシロさでは『霊験お初シリーズ』の方が上ではなかろうかと思うわけです。


ちんぷんかん ちんぷんかん
畠中 恵

新潮社 2007-06
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図書館で予約するもんねぇ~と思って検索したら、
所蔵数7冊 予約109件。。。

夜は短し歩けよ乙女 夜は短し歩けよ乙女
森見 登美彦

角川書店 2006-11-29
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こちらは所蔵数6冊 予約が160件。
・・・待てないっちゅーのっ、そんなにっっ。
こちらは・・・カバーイラストが中村佑介さん(アジカンのジャケットを描いてる人)だったので、目に留まったわけですが。著者の森見登美彦さんの作、『きつねのはなし』を予約中、でした。Ama●onのおすすめ本で何度もしつこく上がってきていたので、そんなに面白いのかーと。『夜は短し・・・』ぜひ、読まねば。


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