忍者ブログ
おとなの(?)読書感想文。 絵本から児童書、時代モノ、how to本、ミステリーetc...。あなたの道標になったら幸いです。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

孤宿の人 下 孤宿の人 下
宮部 みゆき

新人物往来社 2005-06-21
売り上げランキング : 103398

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

“勧善懲悪が好きな日本人”にはかなりキツイ話である。
上下巻を通しての感想をひとことで言うならば、
「長いものに巻かれちゃった」。(※長いものには巻かれろ)
この慣用句、巻かれる“長いもの”を蛇だとする説があるそうな。
上の巻に、丸海の海に泡立つ白い波を、“跳ねるうさぎ”、
恋敵・琴江を誅さんと、美祢が雷雨の中を走る姿は蛇のようだ、とする描写があり、
・・・ナルホド、巻かれちゃったのね、とひとり納得。
(↓ネタばれあり)
 実際、リアル生活の中では、誰もが長いものに巻かれ(時には進んで)、ホッとしたり、あるいは心の中で毒づいているものだと思う。そしてそれが普通だと思うのだけど、何でヨソ事、お話だとこんなにムカつくんだろうか。
登場人物のそれぞれが抱える事情を全て、空から見通せる立場=読者である自分としては、何が“正しいこと”なのか良くわからなくなってくる。
 ただひとつだけ、このお話の中での唯一の正しさは加賀さまが“ほう”に生きる術というのだろうか、道を与えたこと。下巻では、加賀さま直々に“ほう”に読み書きの手ほどきをする場面が織り込まれる。読み手としても濁った頭をクリアにできる場面だ。
 その加賀さまとの手習いの中で、『阿呆』であった“ほう”は、名前に方角の『方』の字を、そしていつか・・・この世の大切なもの、尊いものを表す『宝』の名を授かる。
 ・・・名付けってのは、親にとっては一大事だ。自分達が死んでからも、子どもは一生その名前を持ち歩くわけで、どんな名前にも並々ならぬ思いがこもっている。呆から方、そして宝へ。“ほう”は加賀さまに2回、生まれ変わらせてもらったのだと思う。

ああー、ツライ話でありました。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
プロフィール
HN:
hananan
性別:
非公開
職業:
猫使い(?)
趣味:
読書、猫、酒、昼寝、脱出ゲーム
最新CM
[05/14 とんぼや・壱]
[12/14 BlogPetのギイ]
[11/23 旅人]
[11/23 BlogPetのギイ]
[10/31 旅人]
[10/31 BlogPetのギイ]
[10/13 旅人]
[10/10 BlogPetのギイ]
[09/30 旅人]
[08/31 旅人]
オモコロ漫画
日々更新されてます。癒され?ます。
ブログペット

鯵缶
Copyright © 2008 図書館日記 All rights reserved.
忍者ブログ [PR]
Template by SOLID DAYS