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おとなの(?)読書感想文。 絵本から児童書、時代モノ、how to本、ミステリーetc...。あなたの道標になったら幸いです。
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“手”洗いクマさん加減にはちょっと自信のあった私ですが・・・息子に続いて、今、世間で大流行のウィルス腸炎にヤラれました。吐き気と腹痛と発熱と。ツライものなんですねえ~・・・^^;
おとなしく寝てろよ!ってとこですが、ヘタれ1日目はともかく、2日目はさすがに眠れなくて、本を読み→気持ち悪くなり→しばし休憩→本を読む・・・を繰り返していました。
でも読んでた本のタイトルは『エンド・ゲーム』だったり。

エンド・ゲーム―常野物語 エンド・ゲーム―常野物語
恩田 陸

集英社 2005-12
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本作、『エンド・ゲーム』は、先だってここに書いた『蒲公英草紙』の次の作品に当たり、常野物語シリーズとしては3作目です。予備知識のなく本を手に取った私めは、2作目→3作目→1作目(予約中)という邪道な順番で読むことになりましたが、これを読まれた方は1作目からお読み下さい(今のところ不都合はないように思われますが、1番初めを読んだときにあっ!ってことになるのかもしれませんので)。


↓大味で(?)ネタばれしてます。ご注意ください。

舞台は前作の戦前から、いきなり現代へ。
権力をもたぬこと、一族は寄らず在野に散ること・・・等など、特殊な能力を持つ一族であるが故に、独自の掟に沿って生きる常野の人々。相変わらずその精神は生き続けているのだけれど、平和な一族かと思っていたら(前作の印象)そうでもないんだな、ホントは・・・。
常野一族には“歴史を自らの中にしまうこと”(レコードする?)、“遠目”(未来予知)の他にも、“裏返し”(?なんと表現していいのかわからない)だの、“包む”だの“洗濯屋”だの、様々な能力を持つ者が存在するのですが・・・話の大筋、オセロ・ゲームに例えられる一族間の内部抗争勃発、あるいは激化・・・と、その顛末。
または能力を持つ者の孤独、時代にそぐわない能力をもつ者の苦悩。かなりダークな話です。が、スピード感もあり、面白さは『蒲公英草紙』より上ではないかと思います。
“一族間で交渉を持たない方針の方々”という設定だけに、敵・味方の判断がつかず、一時、何気にスパイ映画っぽくもあり。

次作があるなら、黒の似合うちょっと素敵な(←個人的な意見)“洗濯屋”、火浦氏がまた登場してほしいな、と願う私でありました^^。

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