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おとなの(?)読書感想文。 絵本から児童書、時代モノ、how to本、ミステリーetc...。あなたの道標になったら幸いです。
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東京は連日、晴天です。今日は暑かったなー。

さて、今回は宮部みゆきさんの時代モノ(1)を。
『模倣犯』より、『ブレイブ・ストーリー』より、時代小説が面白いのです!(←独断&偏見)

『かまいたち』

著:宮部みゆき
出版社:新潮社
 
世間が『ブレイブ・ストーリー』映画化の話題で持ちきりだった頃、
読み始めた時代小説。(ご存知の通り、同じ著者です)私ってヘソ曲がりでしょうか^^;。
 
表題作の 「かまいたち」
       「師走の客」
       「迷い鳩」
       「騒ぐ刀」

・・・以上の4本の短編からなっておりまして、合間読書にピッタリ!と、思っていたら、
本腰をいれて読むことに。同じ登場人物が出てくる後の2作品は、以後、『霊験お初捕り物控』として、シリーズ化されております。

 主人公の超能力(・・・というのかな?)によって、闇へと葬られるかと思われた事件に光が当たり、絡まった糸はほぐされ、切れた糸はつなぎ合わされ、正しき1本が導き出される・・・といった展開、現代小説(もしくは少女漫画とか)にはありがちな気もするのですが、それが江戸が舞台となるとえらく新鮮です。

 参考までに、シリーズ1作目『震える岩』、2作目『天狗風』も挙げておきます。

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東京は豪雨です。風も強いし、寒ーい。
そんな悪天候の中、今日は5年生に読み聞かせしてまいりました!


 

『きつねのでんわボックス』 (作:戸田和代 絵:たかす かずみ 金の星社)
これはNHKの某子供向け朗読番組で、いつぞや取り上げられてたので、
知ってる方も多いのではないでしょうか。あらすじはこんな。

子どもを亡くしたばかりの母キツネ、遠くの町の病院にお母さんが入院し、
離れ離れに暮している人間の男の子。

夜毎、古い電話ボックスにやってきては、病院のお母さんの元へ電話を掛ける坊やの姿に、
亡くした子キツネを重ね、優しく見守る母キツネ。坊やと直接の交流はなくとも、母キツネの心は
温かく満たされるのです。

・・・でも、いつかそんな日にも終わりがやってきます。
(悲しい終わり方ではありません、ご安心を)

古い電話ボックスが最後の力をふりしぼって灯すあかりは、私の心も温かくしてくれました。
テレビで観た時は・・・なんだか号泣してしまいましたけど^^;
“お母さん”と呼ばれる方々に是非、オススメしたい本です。


『せいくんとねこ』 (作:矢崎節夫 絵:長 新太 フレーベル館)
いやはや、まったく勝手な話です^^。
魚が一匹。人間と猫とどちらに食べられた方が幸せか、という問題を、
ヒト目線、猫目線で話し合います。さて、魚の気持ちはどうなんでしょうね。


★さて、今年の夏は“魚”絡みの本を他にも何冊か読みましたので、そちらについても。

『いわしくん』 (作:菅原たくや 文化出版局)
見開き2ページに文章が1行といった簡潔さ&インパクトある絵が非常に目を引きます。
釣られて→港から運ばれて→売られて→食われる→そして・・・?
まあ、この話はヒトの立場で書かれてるので、魚は食われちゃって不幸という感じはしません。
別の形になって、別の命を生きる・・・食物連鎖なぞ示唆してると思われますが、
そういうことは子どもが自ら気付く、大人が頭の中だけであーじゃこーじゃ考えれば
ヨロシイことなので、子どもらには教えてあげませんでした。




 

『焼かれた魚』 (著:小熊 秀雄 パロル舎)
不幸だよ~捕まって食われたら、魚は絶対、不幸だよ~・・・と、思わずにはいられなかった本作。
絵本の体裁ですが、小さな子ども向きではありませぬ。大人のための童話です。
もう、皿にいきなり乗っている魚は、生まれた海を想い焦がれ、外の世界の様々な生き物達に
身体を分け与えながら、海を目指すのですが・・・。みんな、意地悪なんだよね。
折り悪く、その日、我が家の夕食のメニューは焼き魚でしたが、なんでしょう、この罪悪感^^;

それにしても、立場を変えると、悲劇にも喜劇にもなるんだなあ。
食べ物は何でも美味しくいただきましょうね、ってことで。


 

 子どもの頃から図書館という場所が好きだった。
本のにおい、冬の朝みたいにぴんと張り詰めた空気・・・
(ひょっとしたら本より、その雰囲気に魅かれていたのかもしれない)

 私は今までに5回の引越しを経験しているのだけれど、
交通の便もさることながら、図書館と書店が近所にあることも、
住む場所を決める重要なポイントになった。
恐らくは最後の棲家になるであろう今の家の側にも、図書館がある。

 さて。記念すべき、図書館日記の第1号は何を書こうか、と迷って・・・
私の読書の原点を。

『このつぎ なあに』 (作:山中恒 絵:栗田八重子 出版社:あかね書房)

・・・絵本ではなくて、児童書である。
発行年月日をみるに、姉の持ち物だったのを私が譲り受けたものらしい。
(・・・以来、30年弱。この本は今も私の手元にある)

これをやたら気に入って、母親が読んでくれるのでは飽き足らず、
幼稚園にまで持参して先生にも読んでもらった。
絵に派手さはないし、ちょっとさみしい結末なのだけど、子ども心に
「これで よいのだ」
と、思っていた(生意気にも)。

 今、小学校では“読み聞かせ”がさかんに行われている。
「読解力をつける」「心を育てる」・・・とかナントカ。
私も読み聞かせのボランティアメンバーだったりするのだが、その辺、
先生方にあまり期待はしていただきたくないと思っている。

やはり読書は娯楽だからして。
大人目線の「名作」はさらさらとこぼれるばかりだから。
心の琴線にふれる言葉はそれぞれに違うものだから。

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