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おとなの(?)読書感想文。 絵本から児童書、時代モノ、how to本、ミステリーetc...。あなたの道標になったら幸いです。
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アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫) アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

東京創元社 2006-12-21
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『アヒルと鴨のコインロッカー』読みました。
映画化されてたとは知りませんでした・・・ってか、あんまり邦画に興味ないからなぁ・・・浅野忠信が主演してるのは別ですが(笑)

ネタバレてないあらすじ。
大学進学のため、関東の実家を離れ、単身、仙台で新生活をはじめることになった椎名。引っ越し先のアパートで、初対面の男に「一緒に本屋を襲わないか?」と誘われる。ターゲットはたった一冊の広辞苑・・・。 もしかして、イッチャッテル?ヤバイ?その男の名は河崎。 そんなバカな話には乗れない!・・・と思いつつ、うっかり河崎に丸め込まれてしまう椎名。モデルガンを抱えて本屋襲撃の片棒をかつぐハメに・・・。

さて、このお話は現在と二年前の話が巧みに切り替わりながら進行。
現在は椎名目線、過去は琴美目線で語られます。

~現在の登場人物~
“河崎”・・・・悪魔めいた青年(本屋襲撃を提案)
“椎名”・・・・人のいい大学生(本屋襲撃に巻き込まれる)
“ドルジ”・・・ブータンからの留学生(引きこもり中)
“麗子”・・・・ペットショップのオーナー(人間離れした美人)

~二年前の登場人物~
“河崎”
“ドルジ”
“琴美”・・・・麗子のペットショップ勤務。ドルジと同棲。河崎は元彼。
“麗子”

さて、いつもさり気にネタバレ書いちゃう私ですが^^;、このお話だけはそれはしまへん。凄まじく衝撃的な展開があるので。
と、言うわけで、当たり障りない程度に感想・・・いや、注意事項(?)を。
・・・最初の楽しげな雰囲気、無茶っぷりからは想像できない話です。楽しいお話を期待して読むと大変なことになりますので(私じゃん^^;)、要注意。(後、動物好きな人も要注意)。とかなんとか、一気に読ませられましたけども、読了後、何やら切ない気持ちになったので。
後、とても印象に残った台詞を。 この物語の真相が明らかなっていく中で、椎名が「ごめんなさい」と謝る場面があるんですな。たいして麗子が言う。

「君は、物語に途中参加しただけなんだ。謝ることはない」

彼らの物語の中で、椎名は確かに脇役であり、物語の全容が見えてはいません。けれども、ものすごく重要な役どころでした。
誰もが自分の物語の主役であり、そして誰かの物語の脇役を務めているわけで・・・。
例えば、“横断歩道ですれ違ったあの人”の“今日という日の物語”の中で、私は通行人というエキストラを演じたわけです。顔も覚えてない、恐らくきっとこの先、一生関わる事がない人。でも、もしかしたら、別の日には他の役どころを与えられるのかもしれません。忘れた頃に。
出会いも別れも不思議なものだなぁ・・・なんて思いましたです。

ボブ・ディランの『風に吹かれて』を聴きながら、お読みください^^。きっと、聴きたくなるはずだから。

予約の順番がやっと回ってきたので・・・これから『英雄の書』を読み始めます。

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